浪人して大学に出願するとき、「調査書はまた高校に頼む必要がある?」「卒業証明書も必要?」「何通用意すればいい?」と迷う人もいるのではないでしょうか。
現役時には高校から案内を受けていた手続きも、浪人中は自分で確認する場面が増えます。
特に調査書は、大学によって必要な部数や提出条件が異なります。出願直前に書類が足りないと気づかないよう、準備の進め方を知っておきましょう。
この記事の結論
- 2027年度の大学入学共通テスト自体の出願には、調査書・卒業証明書などの出願資格証明書類は不要です。
- 各大学への出願では、調査書などの提出が必要になる場合があります。
- 卒業証明書は、浪人生全員が必ず提出する書類ではありません。
- 調査書の必要部数は、併願する学部や入試方式、追加出願の方法によって変わります。
- 高校への問い合わせは早めに行い、実際の発行申請は大学の提出条件と高校の受付・発行時期を確認して進めましょう。
この記事では、2026年10月16日時点で公開されている公式情報をもとに、浪人生が大学出願に必要な書類を、何通・いつ・どのように準備すればよいかを整理します。
※主に日本の高校を卒業し、一般選抜を受験する浪人生を対象としています。大学によっては2027年度の正式な入試要項がまだ公表されていないため、実際の出願時には必ず最新の募集要項と卒業校の案内を確認してください。
浪人生の大学出願に必要な書類は?調査書と卒業証明書の違い
最初に区別したいのが、大学入学共通テストへの出願と、志望大学への出願は別の手続きだということです。
2027年度の共通テスト出願には調査書・卒業証明書は不要
大学入試センターの「令和9年度大学入学共通テストQ&A」では、共通テストへの出願にあたり、卒業証明書などの出願資格を証明する書類の提出は不要とされています。
高校を卒業した浪人生も、共通テストに申し込むためだけに、母校へ調査書や卒業証明書を取りに行く必要はありません。
ただし、証明書類の提出が不要というだけで、出願資格そのものが不要になるわけではありません。
また、共通テストの出願で証明書類が不要でも、大学の一般選抜や共通テスト利用選抜では、別途提出を求められることがあります。
共通テストは大学入試センターの案内、各大学への出願はその大学の募集要項を確認する。
このように分けて考えましょう。
共通テスト自体のWeb出願や登録内容の確認・訂正については、次の記事で解説しています。
【2027年度】浪人生の共通テスト出願方法|期限・必要なもの・Web出願の手順
参考:大学入試センター「令和9年度大学入学共通テストQ&A」
各大学への出願では調査書などが必要になる場合がある
大学の一般選抜では、調査書などの提出を求められることがあります。
調査書とは、高校が指導要録などに基づいて作成する書類です。履修した科目や成績、学校生活などに関する情報が記載されています。
大学への出願時に必要となる書類には、例えば次のようなものがあります。
すべての大学で、この4種類を提出するという意味ではありません。
例えば、明治学院大学の2027年度入学試験要項(37ページ)では、高校を卒業した人に対し、卒業後に発行され、出身学校長が厳封した調査書を指定しています。
必要となる書類は、大学・学部・入試方式に応じて確認します。証明写真の登録や入学検定料の支払いなど、書類の提出以外に必要な手続きもあります。
卒業証明書は浪人生全員が提出するものではない
「高校を卒業しているのだから、卒業証明書も必要なのでは?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、必ずしもそうではありません。
例えば、早稲田大学の入学センター公式FAQでは、高校をすでに卒業している人について、通常は調査書のみ必要と案内されています。
一方、卒業から年数が経過して調査書が発行されない場合には、卒業証明書の原本と、大学指定の「願書センター連絡票」に調査書が発行されない理由を記入したものを提出するよう案内されています。
このように、同じ大学でも、調査書を取得できるかどうかによって必要書類が変わる場合があります。
なお、これは2026年10月16日時点で確認できる早稲田大学の公式FAQに基づく説明です。
2027年度の一般選抜・共通テスト利用入試の正式な入試要項は11月上旬に公開予定とされているため、出願する際には最新の要項で改めて確認してください。
参考:
浪人生の調査書は何通必要?併願・追加出願の考え方
複数の大学を受験するときに迷いやすいのが、調査書の必要部数です。
ここで大切なのは、受験する大学数や学部数だけで必要部数を決めないことです。
同じ大学の複数学部に出願するときや、出願後に別の方式を追加するときなど、書類の取り扱いは大学ごとに異なります。
受験する大学の数だけ必要とは限らない
例えば、早稲田大学の公式FAQでは、複数の学部・学科を併願する場合でも、調査書等は1通でよいとされています。
一般選抜と共通テスト利用入試を併願する場合も同様です。
さらに、すでに調査書等を提出していれば、追加出願時の再提出も原則不要と案内されています。
立教大学の2027年1・2月実施入試向けQ&Aでも、一般入試と共通テスト利用入試を併願する場合、調査書は1通のみ提出するとされています。
追加出願の場合も再提出は不要ですが、別の新しいマイページIDを取得して出願するときは、改めて調査書の提出が必要と説明されています。
このように、複数学部に出願しても、大学の指定によっては1通で済む場合があります。
ただし、早稲田大学や立教大学のルールを、ほかの大学にもそのまま当てはめることはできません。
また、両大学の正式な2027年度入試要項は、2026年10月16日時点では11月上旬公開予定と案内されています。実際の申請部数は、公開後の要項で最終確認してください。
参考:
同じ大学でも追加出願や別日程では再提出が必要な場合がある
一方、同じ大学だから調査書は必ず1通でよい、というわけでもありません。
明治学院大学の2027年度入学試験要項(36ページ)では、Web出願時に付与される「出願番号」1つにつき、1組の出願書類を郵送すると定めています。
同じ出願番号で複数の入試制度・学科に出願する場合は、1組の書類でよいとされています。
しかし、別の出願番号で追加出願した場合、原則として、その出願番号についても1組の書類を郵送する必要があります。
ただし、後期日程については例外があります。
同大学では、前期日程で出願書類が受理されている人が、後期日程のWeb出願登録時に「前回出願履歴」の該当項目をチェックすると、前期日程で提出済みの書類については再送が不要になります。
一方、この項目をチェックしなかった場合は、前期日程に出願していても原則として新たに1組の書類を郵送する必要があります。
また、前期日程で提出した調査書などの再送が不要でも、後期日程で新たに必要となる書類があれば、別途提出が必要です。
例えば、同大学の2027年度入学試験要項では、共通テスト成績請求チケットについて、通常はオンライン上で認証・取得するため原則提出不要としつつ、Web出願システム上で書類が必要と判断された場合には提出するよう案内しています。
つまり、明治学院大学では、単に学部数や出願回数だけでなく、出願番号が同じか、提出済み書類を利用できる条件を満たしているか、追加で必要な書類があるかが重要になります。
さらに、一橋大学の公式Q&Aでは、複数の試験に出願する場合、試験ごとにすべての出願書類が必要と案内しています。
※大学ごとに参照資料の対象年度・入試方式が異なります。2027年度の出願条件は、各大学の正式な募集要項で最終確認してください。
参考:
- 明治学院大学「2027年度入学試験要項」31ページ(前回出願履歴)
- 明治学院大学「2027年度入学試験要項」36ページ(出願書類の提出単位・例外)
- 明治学院大学「2027年度入学試験要項」38ページ(追加の提出書類)
- 一橋大学「入試Q&A」
調査書の必要部数を計算してみよう
ここまでの条件を使って、必要部数の計算例を考えてみましょう。
例えば、次の3大学に出願する場合です。
これは、各大学の確認できる提出条件を使った計算例です。実際にこの3大学へ出願する人が、必ず3通で足りることを保証するものではありません。
例えば、立教大学で新しいマイページIDを取得して出願した場合や、明治学院大学で別の出願番号による追加出願が必要になった場合は、必要部数が変わることがあります。
このように、大学ごとに必要部数を確認し、それらを合計することで、高校へ依頼する調査書の枚数を整理できます。
出願校が決まっていないときはどうする?
秋の段階では、出願する大学や学部がすべて決まっていない人もいるでしょう。
その場合は、最初から大量の調査書を申請するのではなく、現時点で受験する可能性のある大学について、必要書類と提出条件を調べることから始めましょう。
例えば、出願先ごとに次の情報を整理します。
出願先ごとの確認メモ
- 大学名・学部・入試方式
- 出願期間
- 書類の提出期限
- 必要な証明書類
- 調査書の必要部数
- 追加出願時の再提出
- 発行日・厳封の条件
- 提出方法・郵送方法
同じ大学の一般選抜と共通テスト利用選抜に出願する場合も、それぞれの条件が分かるように記録しておくと整理しやすくなります。
まだ募集要項が公表されていない場合は、高校に発行方法と所要日数を確認し、最新の募集要項が公開されてから必要部数を確定させる方法もあります。
ただし、高校独自の申請期限が先に来る場合もあるため、学校側の受付スケジュールもあわせて確認してください。
調査書はいつ高校に頼む?出願期限から逆算して準備する
調査書の発行について、全国共通の申請期限はありません。
高校によって受付時期や所要日数が異なり、大学側にも発行日に関する条件があるからです。
そのため、高校への問い合わせと、実際の発行申請を分けて考えることが重要です。
一般選抜に向けた準備では、次の順番を基本にするとよいでしょう。
① 早めに高校へ問い合わせる
受付開始時期、申請方法、発行日数、受け取り方法を確認する。
② 大学の募集要項で条件を確認する
必要部数、発行日条件、厳封の要否、書類提出期限を整理する。
③ 条件に合わせて発行を申請する
高校の休業日や受け取り時期、郵送日数を考慮し、余裕をもって手続きを進める。
秋のうちに発行方法を確認しておきたい理由
一般選抜を受験する浪人生は、秋のうちに卒業校の発行方法を確認しておくと、年末からの準備を進めやすくなります。
例えば、東京都立西高校は2026年9月11日、卒業生向けに調査書発行の案内と申請要領を公開しています。
また、2026年10月6日の案内では、78期生について、11月6日から調査書発行の申請を開始すると発表しています。
ただし、これは同校の78期生を対象とした案内であり、すべての卒業生に共通する日程ではありません。
学校によっては、卒業年度や卒業期によって申請の案内が分かれる場合もあります。
また、高校の窓口が年末年始に休業する場合、出願直前になって初めて連絡しても、希望する時期までに書類を受け取れない可能性があります。
そのため、出願先がまだ決まっていなくても、まず卒業校に次のことを確認しておきましょう。
- 調査書の受付開始日と申請期限
- 発行に必要な日数
- 実際に受け取れる時期
- 必要部数が増えた場合の追加発行
- 年末年始などの休業期間
なお、秋以前に出願する総合型選抜や学校推薦型選抜などでは、一般選抜とは異なる準備日程が必要です。
参考:
発行日が指定されている場合は早すぎる申請にも注意
調査書は、早く発行してもらえばよいとは限りません。
大学によっては、調査書の発行日や作成時期について条件を設けている場合があるためです。
例えば、立教大学の2027年1・2月実施入試向けQ&Aでは、既卒生の調査書について、卒業後に発行されたものであれば、発行年月の制限はないと案内されています。
一方、京都女子大学の2027年度共通テスト利用型選抜では、出願前3か月以内に作成され、厳封された調査書を指定しています。
このように、調査書の発行日条件は大学によって異なります。
また、高校側が発行に関する期間や受取時期を指定している場合もあります。
例えば、東京都立西高校の過年度の公式案内には、調査書の有効期間を発行日から3か月とする記載がありました。
ただし、これは当該年度の学校案内によるものであり、全国の高校や大学に共通する有効期限ではありません。
大学側の提出条件と、高校側の発行・申請条件は、それぞれ確認する必要があります。
以前の受験時に発行してもらった調査書が手元に残っていても、そのまま使用できると判断せず、出願先の条件を確認しましょう。
参考:
一般選抜までの準備スケジュール例
一般選抜を中心に出願するなら、次の順番で準備すると整理しやすくなります。
これは準備の流れを示すもので、全国共通の申請日程ではありません。
例えば、高校が発行に一定の日数を必要とする場合、その日数だけを見て出願締切から逆算するのは十分ではありません。
学校の申請受付期間、受け取り方法、休業日、大学への郵送日数なども考慮する必要があります。
また、大学指定の書類を新たに発行する必要が生じる可能性もあるため、余裕をもって手続きを進めましょう。
卒業した高校への調査書の頼み方|申請から受け取りまで
調査書が必要だと分かったら、卒業校の発行手続きを確認します。
まずは学校の公式ホームページで、卒業生向けの証明書発行案内を探してみましょう。
まずは高校のホームページや事務室で発行方法を確認する
「卒業生の方へ」「各種証明書の発行」「調査書の発行」などのページに、申請方法が掲載されている場合があります。
確認したい項目は次のとおりです。
- 申請先と受付時間
- 申請書の様式
- 本人確認書類
- 発行手数料
- 発行までの日数
- 郵送申請の可否
- 窓口・郵送での受け取り方法
- 代理申請の条件
例えば、東京都立西高校の過年度の公式案内では、申請時に「証明書発行申請書」と「調査書発行台帳」の2種類を用意し、発行手数料として1通400円を支払う手続きが案内されていました。
さらに、申請受付を11月に行い、受け取りを翌年1月からとする運用も示されています。
これは過年度の実例であり、2026年度の申請費用や受付期間が同じであることを示すものではありません。
ただし、調査書の申請から受け取りまでに一定の期間が必要になる高校があることを理解するうえでは、参考になる事例です。
また、同校は2025年12月の案内で、既卒生が調査書以外に大学所定の証明書類を必要とする場合、事前に学校へ連絡し、大学指定の様式を用意するよう求めています。
必要な申請書類や手数料は高校によって異なるため、卒業校の最新案内を確認してください。
参考:
高校へ電話するときの伝え方
ホームページを見ても分からない場合や、出願校が未確定で相談したい場合は、学校へ電話して確認しましょう。
卒業時の担任に直接連絡することが必要とは限りません。まずは事務室や学校の代表番号へ問い合わせ、必要に応じて担当窓口を確認するとよいでしょう。
電話での問い合わせ例
「お忙しいところ失礼いたします。○○年度に卒業した○○と申します。
大学受験の出願に必要な調査書について、発行方法を確認したく、お電話しました。
卒業生が申請する場合の手続きと、発行までにかかる日数を教えていただけますでしょうか。」
必要に応じて、卒業年度、氏名、受験予定の大学、出願時期、必要部数などを伝えます。
出願校が決まっていない場合は、そのことも説明し、申し込みの期限や追加発行について相談するとよいでしょう。
ただし、電話での問い合わせと、正式な発行申請は別の手続きです。
電話だけで申請が完了するとは限らないため、卒業校が指定する方法で正式に申し込みましょう。
申請・受け取りの方法は高校ごとに異なる
高校によっては窓口申請を基本とする場合もあれば、郵送申請が認められる場合もあります。
遠方に住んでいる場合は、郵送で手続きを進められるかを確認してみましょう。
また、家族などが代理で申請・受け取りをする場合、委任状や本人確認書類が必要になることもあります。
東京都立西高校のように、卒業期ごとに調査書の発行案内が出される学校では、自分が対象となる手続きも確認してください。
調査書を受け取ったら、申請した部数がそろっているかを確認します。
ただし、厳封された調査書については、内容を確かめるために開封しないよう注意してください。
発行された調査書を大学に提出するときの注意点
高校から必要な書類を受け取っても、それだけで出願は完了しません。
大学が指定する手続きと提出期限を確認しましょう。
Web出願の登録だけで出願完了とは限らない
大学によっては、Web出願登録後に検定料を支払い、別途書類を郵送する必要があります。
例えば、明治学院大学の2027年度入学試験要項(29ページ)では、UCARO会員登録、Web出願登録、入学検定料の納入、出願書類の郵送を、出願期間内に行う必要があると案内しています。
同大学では、Web出願サイトから宛名ラベルを印刷し、市販の角2封筒に貼付して書類を郵送します。
郵送方法は、郵便局の窓口からの「簡易書留・速達」と指定されています。
一方、同大学の2027年度一般選抜では、紙の志願票は使用しません。
Web出願後に印刷が必要となる書類は大学によって異なるため、「Web出願なら必ず志願票を印刷する」と考えるのも正確ではありません。
また、複数の入試制度をまとめて出願する場合、最も早い出願締切日が適用されるなどの注意事項もあります。
さらに、検定料の納入期限と書類の郵送期限が異なる場合もあります。
Web出願の入力が終わっただけで、すべての手続きが完了したと判断しないようにしましょう。
参考:
- 明治学院大学「2027年度入学試験要項」29ページ(出願全体の流れ)
- 明治学院大学「2027年度入学試験要項」35ページ(郵送方法・期限)
- 明治学院大学「2027年度入学試験要項」36ページ(出願書類・志願票)
調査書の厳封・発行日・原本指定を確認する
大学によっては、調査書について「厳封されたもの」「開封無効」などの条件が設けられています。
厳封とは、高校が書類を封筒に入れて封をした状態で交付することです。
大学が厳封を求めている場合、受験生が封筒を開けると提出条件を満たさなくなる可能性があります。
また、次の点も確認しましょう。
- 発行日が大学の指定条件を満たしているか
- 原本の提出が必要か
- 厳封が指定されているか
- 大学所定の様式が必要か
- 出願時の氏名と証明書の氏名が一致しているか
例えば、明治学院大学の2027年度一般選抜では、高校既卒者の調査書について、卒業後に発行され、厳封されたものを指定しています。
改姓などで氏名が異なる場合は、必要な追加書類を大学へ確認してください。
書類が足りない・間に合わない・間違って開封した場合は?
調査書の発行が出願期限に間に合わない場合や、受け取った書類に記載ミスがある場合は、卒業校と出願先大学の入試担当部署へ速やかに相談しましょう。
必要部数が不足した場合や、厳封された封筒を誤って開封した場合も同様です。
自己判断で別の書類を提出したり、封筒を封じ直したりするのではなく、出願先大学が認める対応方法を確認してください。
郵送期限の「必着」と「消印有効」は違う
書類を郵送する場合は、提出期限の表記に注意が必要です。
必着: 指定された期限までに大学へ書類が到着している必要があります。
消印有効: 指定された期限内の郵便局の消印があれば、期限後の到着でも認められる取り扱いです。
例えば、2027年度の公式資料では、次のような違いがあります。
明治学院大学の2027年度入学試験要項(35ページ)には、郵送期限が消印有効であることが明記されています。
一方、一橋大学の2027年度入学者選抜要項(15ページ)では、一般選抜の前期・後期ともに、2027年2月3日を出願書類の必着期限としています。
ただし、一橋大学の2027年度一般選抜募集要項は、2026年10月16日時点では10月下旬の公表予定となっています。出願時には、正式な募集要項で最終確認してください。
このように、大学によって郵送期限の扱いは異なります。
また、同じ大学であっても、選抜方式や出願日程によって条件が変わる場合があります。
簡易書留や速達など、郵送方法を指定している大学もあるため、期限とあわせて確認しましょう。
書類は締切ぎりぎりに発送せず、余裕を持って提出することをおすすめします。
発送時の受付控えや追跡番号も、出願手続きが完了するまで保管しておくと確認しやすくなります。
参考:
出願手続き完了チェック
大学ごとに必要な手続きは異なりますが、書類の準備から提出まで、次の項目を確認しましょう。
出願前に確認すること
- ☐ 志望大学の2027年度募集要項を確認した
- ☐ 必要書類と部数を確認した
- ☐ 調査書の発行日・厳封・原本の条件を確認した
- ☐ Web出願登録・検定料納入・書類提出それぞれの期限を確認した
- ☐ 書類の提出が必着か消印有効かを確認した
- ☐ 簡易書留・速達など、指定された郵送方法を確認した
実際に完了したこと
- ☐ 大学が求める会員登録・Web出願登録を期限内に完了した
- ☐ 入学検定料の支払いを期限内に完了した
- ☐ 志願票・宛名ラベルなど、大学指定の印刷物を用意した(必要な場合)
- ☐ 指定された方法で、必要書類を期限内に発送・提出した
- ☐ 必着の場合は、追跡記録などで期限内の到着を確認した
- ☐ 大学が指定する方法で出願状況を確認した
※会員登録、印刷物、郵送書類などの必要事項は大学によって異なります。また、書類を発送した直後に大学での受理状況を確認できるとは限りません。
「発送した」「配達が完了した」ことと、「大学が出願を受理した」ことは同じではありません。受理状況を確認する方法や時期については、大学の案内に従ってください。
卒業から5年以上経過した場合や調査書が発行できない場合
「高校を卒業してから5年以上経つと、調査書をもらえない」と聞いたことがある人もいるかもしれません。
ただし、この説明を全国一律のルールとして捉えるのは正確ではありません。
卒業後5年で調査書が必ず発行できなくなるわけではない
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、高校の指導要録の保存期間を次のように整理しています。
保存期間が経過した記録については、原則として調査書への記載を要しない扱いが示されています。
そのため、卒業後5年を過ぎた場合、成績などの記録が調査書に記載されないことや、必要な記録が保存されていないために調査書を発行できないことがあります。
ただし、指導要録の保存期間が5年だからといって、すべての高校で卒業後5年を過ぎた調査書の発行が一律に禁止されるわけではありません。
実際に何を発行できるかは、卒業校が保存している記録や発行体制によって異なります。
また、調査書を発行してもらえることと、その書類が出願先大学の提出条件を満たすことは別の問題です。
まずは卒業校へ、発行できる書類と記載内容を確認しましょう。
参考:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」5ページ
調査書が発行できない場合は大学に代替書類を確認する
調査書が発行できない場合でも、それだけで大学へ出願できなくなるわけではありません。
文部科学省の2027年度実施要項では、指導要録の保存期間経過や廃校、被災などによって調査書を取得できない場合、大学が卒業証明書や成績通信簿などによる代替措置を講じることを示しています。
ただし、実際にどの書類を認めるかは大学の指定によります。
例えば、2027年入試向けの立教大学公式Q&Aでは、卒業後5年以上経過したことや廃校などの理由で調査書が発行されない場合、次の2点を提出するよう案内しています。
- 卒業証明書の原本
- 調査書が発行されないことと、その理由を記載したメモ(様式自由・本人作成可)
一方、明治学院大学の2027年度入学試験要項(37ページ)では、保存年限経過により調査書を発行できない場合、次の2点を指定しています。
- 卒業証明書
- 単位修得証明書
また、一橋大学の公式Q&Aでは、卒業証明書に加えて成績証明書または単位修得証明書などを提出することで、調査書に代えられると案内しています。
※立教大学は2027年実施入試向けQ&A、明治学院大学は2027年度正式要項、一橋大学は公式Q&Aに基づきます。実際の出願では対象年度の募集要項を確認してください。
このように、同じ「調査書が発行できない場合」でも、代替書類の組み合わせは大学によって異なります。
調査書が発行できないと分かった場合は、次の手順で確認しましょう。
- 卒業校へ、調査書が発行できるか確認する
- 発行できない場合は、その理由や取得できる別の書類を確認する
- 志望大学の入試担当部署へ事情を説明する
- 大学が指定する代替書類と提出方法を確認する
- 出願期限に間に合うよう準備する
募集要項に代替書類の取り扱いが詳しく記載されていない場合は、大学の入試担当部署へ問い合わせてください。
卒業証明書を自己判断で代わりに提出せず、出願先が認める代替書類を確認することが重要です。
参考:
高校が統廃合されている場合も発行窓口を確認する
卒業校が統合・廃校になっている場合、後継校や証明書発行業務を引き継いだ機関が対応していることがあります。
ただし、学校の設置者や統廃合の経緯によって、確認先は異なります。
まずは卒業校の旧ホームページ、後継校、学校の設置者などの案内を調べましょう。
発行窓口が分からない場合や、必要書類を取得できない場合は、志望大学にも早めに事情を伝えてください。
浪人生の出願書類でよくある質問
Q1. 卒業時の担任が異動していても調査書を頼める?
以前の担任が異動していても、学校の証明書発行窓口を通じて申請できる場合があります。
元担任へ直接連絡することが全国共通の条件ではありません。まずは卒業校のホームページや事務室で申請方法を確認しましょう。
Q2. 調査書は自分で開封して確認してもいい?
大学が厳封を指定している場合は、開封しないでください。
開封すると、提出条件を満たさなくなる可能性があります。
内容について不安がある場合は、封筒を開けるのではなく、卒業校へ確認しましょう。
Q3. 仮面浪人の場合も高校の調査書が必要?
大学に在学しながら別の大学を受験する場合でも、高校卒業者として調査書などの提出を求められることがあります。
例えば、早稲田大学の公式FAQでは、他大学に在学している受験生についても、出身高校の調査書を提出するよう案内しています。
また、一橋大学の公式Q&Aでも、他大学在学中の受験は可能とされる一方、入学後には在籍していた大学の退学証明書を提出するよう案内しています。
ただし、出願時と入学手続き時では、必要書類が異なる場合があります。
志望大学の募集要項だけでなく、現在在籍している大学の退学手続きについても確認しておきましょう。
Q4. 高卒認定試験の合格者も高校の調査書を用意する?
高卒認定試験の合格によって大学入学資格を得た人は、高校卒業者とは出願資格を証明するための書類が異なります。
例えば、早稲田大学の公式FAQでは、高卒認定試験の合格者に対して「合格成績証明書」を指定しています。
また、文部科学省の2027年度大学入学者選抜実施要項でも、高卒認定試験合格者について、当該試験の成績証明書を調査書の代わりに使用できると示しています。
必要書類は出願先大学の募集要項で確認してください。
まとめ|必要書類と高校の発行条件を確認して準備しよう
浪人生が大学に出願する場合、調査書などの提出が必要になることがあります。
ただし、必要な書類や部数、提出条件は一律ではありません。
2027年度の共通テスト自体の出願には、調査書や卒業証明書などの出願資格証明書類は不要です。一方、各大学への出願では、別途書類を求められる場合があります。
実際に準備するときは、次の順番で進めましょう。
- 志望大学の募集要項を確認する
- 必要書類と部数を整理する
- 発行日・厳封・提出期限を確認する
- 卒業校の発行方法と申込・受取時期を確認する
- 期限から逆算して発行を申請する
- 大学が指定する方法で書類を提出する
出願校がまだ決まっていなくても、高校の証明書発行方法や受付期間は確認できます。
まずはそこから準備を進めてみましょう。
大切なのは、調査書を早く取得することではなく、大学の提出条件に合った書類を期限までに準備することです。
次に読む記事
共通テストのWeb出願手順を確認したい
2027年度共通テストの出願方法、登録内容の確認・訂正、受験票の取得などについては、次の記事で詳しく解説しています。
→ 【2027年度】浪人生の共通テスト出願方法|期限・必要なもの・Web出願の手順
主な参考資料
制度に関する一次情報
大学の出願・証明書に関する公式資料
- 早稲田大学「出願関連FAQ」
- 立教大学「一般入試・共通テスト利用入試についてのQ&A(2027年1・2月実施入試)」
- 明治学院大学「2027年度入学試験要項」
- 一橋大学「入試Q&A」
- 一橋大学「令和9(2027)年度入学者選抜要項」
- 京都女子大学「2027年度 大学入学共通テスト利用型選抜」
高校への発行依頼に関する公式資料
- 東京都立西高校「2026年度 調査書の発行について(卒業生)」
- 東京都立西高校「78期生 第2回大器晩成之会のお知らせ」
- 東京都立西高校「2024年度 調査書の発行について」
- 東京都立西高校「既卒生が出願時に調査書以外の書類を必要とする場合の注意」
※大学・高校の個別事例は、全国共通の条件を示すものではありません。対象年度や出願方式によって条件が異なるため、実際の出願では各大学・高校の最新案内を確認してください。
※明治学院大学のデジタル入試要項は、年度更新により表示内容が切り替わる可能性があります。本記事で参照したのは2027年度版です。