浪人の可能性が出てくると、
「予備校や塾はいつから探せばいいんだろう」
「合格発表が全部終わってからでも間に合う?」
「4月から通い始めれば大丈夫?」
と迷う人も多いと思います。
ただ、「いつから通うべきか」を考えるときは、
探し始める時期・比較する時期・決める時期・実際に通い始める時期
を分けて考えた方が分かりやすいです。
大まかな目安を整理すると、次のようになります。
| やること | 時期の目安 |
|---|---|
| 情報収集を始める | 共通テスト前後〜 |
| 説明会・体験で比較する | 2〜3月 |
| 最終的に決める | 合格発表など自分の状況を見ながら。できれば3月末までに |
| 実際に勉強を始める | 自分に合う環境が見つかったら4月を待たなくてもいい |
大事なのは、できるだけ早く契約することではありません。
早めに動くのは、焦って決めるためではなく、焦らず自分に合う塾を選ぶためです。
この記事では、浪人生が予備校・塾を探し始める時期から、説明会・体験、入塾を決めるタイミング、実際に勉強を始める時期まで順番に整理していきます。
浪人生の塾・予備校探しはいつから始める?
結論からいうと、
浪人する可能性が現実的に出てきたら、情報収集だけは始めてもいい
と思います。
たとえば共通テストが終わり、
「第一志望はかなり厳しそうだ」
「今年の結果によっては浪人も考えることになりそうだ」
という状況なら、塾・予備校の情報を調べ始めても早すぎることはありません。
ただし、
塾を調べることと、浪人すると決めることは別です。
まだ一般入試が残っているなら、もちろん今年の受験を最後まで続けることが優先です。
その一方で、
- どんな予備校があるのか
- どんな指導形式なのか
- 説明会はいつ行われているのか
- どのくらい費用がかかるのか
- 既卒生向けのコースはあるのか
といった情報だけ集めておけば、もし浪人することになったときにすぐ動けます。
塾やコースによっては募集時期や定員が決められている場合もあるので、気になる候補が見つかったら募集要項も確認しておきましょう。
ただ、早く動く理由を「席を取るため」だけに考える必要はありません。
一番大きいのは、複数の選択肢を比較する時間を確保できることです。
共通テスト後〜入試期間中|今年の受験を続けながら情報を集める
浪人の可能性があるからといって、その時点で今の受験を諦める必要はありません。
むしろ、できる限り最後までやり切った方がいいと思います。
たとえば実際の入試を受けると、
「英語は思ったより時間が足りなかった」
「数学はこの単元でかなり止まった」
「知識はあったけれど、本番でうまく使えなかった」
「緊張すると普段より判断が遅くなる」
など、模試だけでは分からなかった課題が見つかることがあります。
こうした経験は、もし浪人することになった場合にもそのまま使えます。
今年の受験でどこが通用し、どこが足りなかったのかは、次の1年間の学習計画を作るための材料になります。
その振り返りを浪人後の学習改善につなげる具体的な考え方は、「浪人生の成績が上がらない原因と見直し方」で整理しています。
だから、
「浪人するかもしれないから、もう今年はいいや」
と切り替えてしまうより、
今年の受験は最後までやる。必要になったときのために、塾の情報だけは集めておく。
くらいの考え方でいいでしょう。
この時期は、候補となる塾・予備校を2〜3校程度に絞っておくだけでも十分です。
2〜3月|説明会・体験で実際に比較する
2月から3月に入ると、浪人する可能性がより具体的になってきます。
この時期になったら、ホームページを見るだけではなく、
実際に説明会へ行ったり、体験できるところは体験したりして比較する
のがおすすめです。
説明会で何を聞けばいいのか、回答のどこを見ればいいのか迷う場合は、予備校・塾の説明会で何を聞く?質問例と入塾前のチェックポイントで、具体的な質問例と見極め方を整理しています。
複数の塾を見ることで、
「同じ学習管理でも、かなりやり方が違う」
「質問できると言っても、質問方法は全然違う」
「自習室はきれいだけど、自分には少し静かすぎる」
「こっちの先生の方が相談しやすそう」
といった違いが見えてきます。
また、この時期に動いておけば、
- 指導内容
- 自習環境
- 質問のしやすさ
- 面談や学習管理
- 年間費用
- 通いやすさ
などを比較する時間も取れます。
塾・予備校の具体的な比較ポイントについては、浪人生の塾・予備校の選び方で詳しく整理しています。
そして、ここで急いで決める必要はありません。
3月1日に自分に合わない塾へ入るより、3月20日に自分に合う塾へ入った方がいい。
早く動くメリットは、「早く契約できること」ではなく、比較して考える時間が増えることです。
合格発表を待ってから決めてもいい?
最終的な入塾の判断については、合格発表を待っても構いません。
特に、
「この大学に合格したら進学する」
と決めている場合は、その結果を見てから契約した方が自然です。
ただし、
情報収集や説明会・体験まで、すべての合格発表が終わるまで待つ必要はありません。
合格発表後にゼロから探し始めると、
候補を探す。
説明会へ行く。
比較する。
家族で相談する。
という作業を短期間で一気に進めることになります。
先に候補だけ決めておけば、
「浪人することになったら、この中から選ぶ」
という状態を作れます。
費用を保護者と相談する必要がある場合は、説明会の時点で年間総額まで確認しておくと、合格発表後に慌てにくくなります。
予備校・塾にかかる費用については、浪人生の予備校・塾費用と追加料金の注意点も参考にしてください。
自分に合う塾が見つかったら、4月を待たずに始めてもいい
浪人することが決まり、通いたい塾も決まった。
その場合は、
必ず4月まで待たなければいけないわけではありません。
2月や3月から勉強を始められる環境なら、先に動き始めてもいいと思います。
この時期にできることはかなりあります。
たとえば、
- 現役時代の入試で見つかった弱点を整理する
- 英単語や古文単語などの基礎を見直す
- 数学の苦手単元をやり直す
- 使う教材を決める
- 毎日の勉強習慣を作る
- 朝起きて勉強する生活に戻す
などです。
浪人生の多くが本格的に新年度を始める4月より前に、こうした準備ができれば、その分だけ余裕が生まれます。
2〜3月は、
4月以降の勉強を前倒しできるボーナスタイム
くらいに考えておくといいでしょう。
特に生活面では、学校へ毎日通わなくなることで、
朝起きる時間が遅くなる。
夜型になる。
勉強を始める時間が日によって変わる。
といったことも起こりやすくなります。
4月までに完璧な生活を作る必要はありませんが、毎日ある程度同じ時間に起きて勉強を始めるだけでも、その後の浪人生活に入りやすくなります。
浪人生の勉強時間や1日の組み方については、浪人生の勉強時間と1日のスケジュールの考え方で詳しく整理しています。
ただし、ここで一つ注意があります。
2月・3月から始められた方が有利だからといって、4月から基礎を始めたら遅いという意味ではありません。
早く始められるなら、その時間を使えばいい。
それくらいの考え方で十分です。
4月からでも遅いわけではない
「もう4月になってしまった」
「塾がまだ決まっていない」
「5月から通うことになりそう」
という人もいると思います。
もちろん、早く勉強を始められるに越したことはありません。
ただ、
4月になったから手遅れ、ということではありません。
むしろ注意したいのは、
「早く決めないとまずい」
と焦って、自分に合わない環境を選んでしまうことです。
もし4月以降になったとしても、まず考えることは変わりません。
自分一人では何が難しいのか。
その部分を補うために、どんな環境が必要なのか。
ここから考えます。
たとえば、
勉強そのものは進められるけれど、計画だけ管理してほしい。
質問できる場所だけ必要。
苦手科目だけ個別指導を受けたい。
生活リズムを作るために自習環境がほしい。
必要なものによって、選ぶ塾も変わります。
宅浪で進むか、塾・予備校を利用するか自体をまだ迷っている場合は、宅浪と塾・予備校の判断基準から考えてみてください。
また、集団・個別・学習管理型・オンラインなど、指導形式の違いについては、浪人生に合う塾・予備校のタイプ比較で整理しています。
自分に必要な支援がある程度見えていて、実際に比較する予備校・塾を絞りたい場合は、浪人生におすすめの予備校・塾|必要な支援から候補を絞るで、候補を3〜5校まで減らす考え方を整理しています。
開始時期が少し遅れたことより、
自分に必要な環境を選び、その後きちんと勉強を積み上げられるか
の方がずっと大切です。
まとめ|早めに動くのは、焦って決めるためではない
浪人生の塾・予備校選びでは、
「いつから通うか」だけを考えるより、
探す・比較する・決める・始める
を分けて考えると整理しやすくなります。
目安としては、
- 共通テスト前後から情報収集
- 2〜3月に説明会・体験
- 合格発表など自分の状況を見ながら最終決定
- 自分に合う環境が決まったら、4月を待たずに始めてもいい
という流れです。
早めに動けば、複数の選択肢を比較する時間が増えます。
ただし、早く契約すること自体が目的ではありません。
今受けている入試が残っているなら、まずはそこを最後までやり切る。
そのうえで、必要になったときにすぐ次へ進める準備をしておく。
今年を最後までやり切る。そして、必要ならすぐ次へ動き出す。
浪人の準備は、そのくらいの距離感で考えるのがちょうどいいと思います。
この記事を書いた人
大学受験指導歴 約20年。集団授業・少人数指導・個別指導・学習管理・自習指導・オンラインなど、さまざまな形式で高校生・浪人生の受験指導に携わってきました。
「誰にでも同じ正解があるわけではない」という考えのもと、現場での経験と公式情報を分けながら、受験生が自分に合う選択を考えるための記事を執筆しています。
→ 受験の羅針盤の運営方針・編集方針を見る
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