「現役時代より勉強しているのに、思ったほど成績が上がらない」
「毎日かなり勉強しているのに、模試の偏差値や判定が変わらない」
「浪人すればもっと伸びると思っていたのに、このままで大丈夫なのか不安になってきた」
浪人生活を送っていると、こうした焦りを感じることがあります。
最初に伝えておきたいのは、浪人したからといって、成績が簡単に上がるわけではないということです。
浪人生の中には、現役時代にも授業を受け、参考書を使い、ある程度受験勉強をしたうえで、それでも目標としていた大学に届かなかった人も少なくありません。
つまり浪人は、まったくのゼロから勉強を始める一年ではなく、すでにある程度積み上げてきた地点から、さらに学力を上乗せしていく一年でもあります。
だからこそ、
「浪人したのだから、現役時代より大きく伸びて当然」
と考えるのはおすすめできません。
ただし、
「浪人生は伸びにくいから仕方ない」
で終わる話でもありません。
現役時代と違う結果を求めるのであれば、現役時代に何がうまくいかなかったのかを振り返り、必要なところは変えていく必要があります。
この記事では、浪人生の成績が上がらないときに確認したい原因と、その後どう学習を見直せばいいのかを考えていきます。
浪人したら成績が上がる、とは限らない
浪人すると、現役時代より受験勉強に使える時間は増えます。
そのため、
「一年間受験勉強に集中できるなら、かなり成績が伸びるはず」
と期待する人もいるでしょう。
実際、大きく学力を伸ばして合格する人もいます。
ただ、誰もが同じような伸び方をするわけではありません。
学習段階によって、成績の伸び方は変わる
まだ基礎知識が十分についていない段階では、新しい知識や典型的な解法を身につけることで、「できること」が大きく増えていきます。
一方で、高校範囲を一通り学び、ある程度受験勉強を経験した状態からさらに伸ばすためには、単純に知識を増やすだけでは足りないことがあります。
例えば、
- 覚えている知識の精度を高める
- 複数の知識を組み合わせて問題を解けるようにする
- 初見問題への対応力を上げる
- 時間内に処理できるようにする
- 苦手分野を減らす
- 勉強方法や考え方そのものを見直す
といった、より細かな改善が必要になります。
すでにある程度勉強してきた地点からさらに上積みする以上、成績が一直線に伸び続けるとは限りません。
まずはその前提を持っておくことが大切です。
「逆転合格した人がいる」と「自分にも再現できる」は違う
SNSや塾・予備校の合格体験記では、
「E判定から難関大学に合格」
「偏差値40台から早慶に合格」
といった事例を目にすることがあります。
逆転合格の事例は実際にあります。
ただし、一つの成功例があることと、同じことをすれば誰でも同じように伸びることは別です。
大きく成績を伸ばした背景には、
- もともとの基礎学力
- 理解力や思考力
- こなした勉強量
- 学習環境
- 指導者との相性
- 志望校の出題との相性
など、さまざまな条件が関係しています。
もちろん、
「自分には無理だ」
と最初から諦める必要はありません。
ただ、誰かの逆転合格を見て、
「自分も一年あれば当然そこまで伸びる」
と考えるのは危険です。
大切なのは、他人の成功例をそのまま再現しようとすることではありません。
今の自分がどこまで伸びるために、何を変える必要があるのかを考えることです。
そのうえで、浪人を機に現役時代より高い大学を目指したい場合は、『浪人後に志望校をどこまで上げていいかの判断基準』も確認してみてください。
浪人生は「何かを変える」ことから始める
浪人しているということは、少なくとも現役時代には目標としていた結果に届かなかったということです。
だからといって、今までやってきたことが全部間違っていたわけではありません。
身についた知識もあるでしょうし、そのまま続けるべき勉強もあるはずです。
その一方で、結果を変えたいのであれば、どこかには改善が必要です。
現役時代と同じことを続けて、違う結果だけを求めない
浪人生の中には、
「勉強時間は増やしたい。でも今までの勉強方法は変えたくない」
「慣れている参考書や進め方はそのままにしたい」
「苦手なやり方は避けたい。でも成績は上げたい」
という状態になる人もいます。
気持ちは分かります。
人は、慣れているやり方を変えるのが苦手です。
特に勉強方法や問題を解くときの考え方は、何年も繰り返すうちに「癖」のように身についていることがあります。
ただ、一度そのやり方で受験を経験し、目標に届かなかったのであれば、何かしら見直す必要があります。
勉強量なのか。
教材なのか。
計画なのか。
復習方法なのか。
問題を解くときの思考なのか。
試験本番での時間配分なのか。
変えるべき場所は人によって違います。
まずは、
現役時代に何がうまくいかなかったのか
を具体的に考えるところから始めましょう。
現役時代と同じ自分のまま、結果だけが変わることを期待しない。
これは浪人生活を考えるうえで、とても大切な視点です。
ただし、何でも変えればいいわけではない
ここで注意したいのは、
結果が出ていないからといって、今やっていることを全部変えればいいわけではない
ということです。
例えば、成績が上がっていない原因が単純な勉強量不足なら、勉強方法そのものを変える必要はないかもしれません。
まだ学習を始めて間もないのであれば、成果が出るまで続ける必要がある場合もあります。
反対に、十分な時間をかけているのに、同じような間違いを繰り返しているのであれば、やり方を変える必要があるかもしれません。
変えるべきか迷ったら、
- 何がうまくいっていないのかを具体的にする
- その原因が今の勉強方法そのものにあるのか考える
- 勉強量・継続期間・基礎不足など、別の原因ではないか確認する
- やり方に原因があるなら変え、方向が合っているなら続ける
という順番で考えてみてください。
変わることを怖がらないことと、結果が出ないたびに何でも変えることは別です。
原因を分析したうえで、必要なものだけを変えることが大切です。
勉強方法だけでなく、「今の塾や予備校そのものが合っていないのでは」と感じることもあると思います。
その場合も、すぐに環境を変えるのではなく、何が合っていないのかを一度整理してみてください。「予備校・塾が合わない」と感じたときの判断基準については、別の記事で詳しく整理しています。
勉強法や考え方を変えるのには時間がかかる
さらに難しいのは、勉強方法や考え方は「正しい方法を知っただけ」では簡単に変わらないことです。
例えば、
- 分からない問題があるとすぐに解説を見る
- 逆に、一問に必要以上の時間をかける
- 解説を読んで理解したら復習しない
- 得意科目ばかり勉強する
- 計画を立てること自体が目的になる
- 失点を「ケアレスミスだった」で終わらせる
こうした行動は、何年も繰り返していれば無意識の習慣になっています。
そのため、変えようとすると最初はやりにくく感じます。
以前より時間がかかったり、勉強した感覚が薄かったりすることもあります。
それでも、本当に変える必要があるのであれば、少しずつ修正していくしかありません。
浪人は、単純に受験勉強を一年延長する期間ではありません。
必要であれば、自分の勉強の仕方そのものを作り直す期間でもあります。
成績が上がらない原因① 必要な勉強量が足りていない
まず確認したいのは、単純な勉強量です。
「毎日勉強している」
ということと、
「志望校合格に必要な量の勉強ができている」
ということは同じではありません。
毎日それなりに勉強していても、そのペースでは必要な範囲が受験までに終わらないのであれば、量は足りていません。
一方で、長時間机に向かっていても、集中できていない時間が多ければ十分な学習量とは言えないでしょう。
だから、勉強時間だけを見るのではなく、
「何をどこまで終わらせたのか」
「以前できなかったことが、できるようになったのか」
まで確認する必要があります。
「今日は10時間やった」
だけで勉強を評価するのではなく、その10時間で何を身につけたのかまで見るようにしてください。
浪人生に必要な勉強時間の考え方や、1日のスケジュールについては、「浪人生の勉強時間と1日のスケジュールの考え方」で詳しく整理しています。
成績が上がらない原因② 「分かった」で勉強を終えている
勉強しているのに成績が伸びない人に多いのが、「分かった」と「自力でできる」を同じものとして考えている状態です。
「分かった」と「自力でできる」は違う
授業を聞いて理解できた。
参考書の解説を読めば意味が分かる。
先生に説明されれば納得できる。
これらは大切な段階です。
しかし、入試本番では先生も解説もありません。
初めて見る問題を、自分の頭で考えて答えまでたどり着く必要があります。
だから、
「解説を読めば分かる」
だけでは足りません。
大切なのは、何も見ずに自力で再現できるかどうかです。
数学なら、自分で方針を立てて解答まで進められるか。
英語なら、なぜその文構造になるのか説明できるか。
理科や社会なら、覚えた用語同士の関係まで説明できるか。
「分かった」の先まで持っていく必要があります。
本当に理解できているか、自分で説明してみる
理解できているかを確認する方法の一つが、自分の言葉で説明することです。
問題を解いたあと、
「なぜこの解き方を選んだのか」
「なぜこの公式を使えるのか」
「この問題で重要だったポイントは何か」
を、誰かに教えるつもりで話してみてください。
本当に理解できていれば、ある程度筋道を立てて説明できます。
逆に、
「ここはなんとなくこうして……」
「この問題は、この公式を使う問題だから……」
としか説明できないのであれば、理解が曖昧な可能性があります。
説明しようとすることで、自分でも気づいていなかった理解不足が見えてきます。
できれば、自分の説明を録音して聞いてみる
さらにしっかり確認したいのであれば、スマートフォンなどで自分の説明を録音し、あとから聞いてみる方法もおすすめです。
実際に聞いてみると、
- 表現が曖昧になっている
- 途中の理屈が抜けている
- 同じ言葉でごまかしている
- 説明の順番が整理されていない
といった部分が意外と見つかります。
自分のうまくない説明を聞くのは、少ししんどいかもしれません。
でも、だからこそ効果があります。
自分が説明できない部分は、自分でも十分には理解できていない可能性がある。
その部分をもう一度調べ、解き直してみましょう。
すべての問題で録音する必要はありません。
自分では理解できたつもりなのに何度も間違える問題や、重要な単元だけでも十分です。
成績が上がらない原因③ 現役時代からの学習の癖に気づけていない
ここまで、「必要ならやり方を変える」と書いてきました。
ただ実際には、何を変えればいいのか以前に、自分がどんな学習の癖を持っているのかに気づいていないこともあります。
例えば現役時代から、
問題を解いたら丸付けをして終わり。
間違えた問題は答えを写して終わり。
苦手科目は後回し。
分からなかった原因を考えない。
という勉強を続けていたとします。
浪人して勉強時間だけを増やしても、その部分が変わらなければ、同じ失敗を繰り返す可能性があります。
勉強方法とは、教材や時間割だけではありません。
問題をどう考えるか。
間違いにどう向き合うか。
復習をどうするか。
そうした日々の細かな行動まで含まれます。
だからこそ、癖を変えるには時間がかかります。
一日の終わりに、
「今日も答えを見て分かった気になっていなかったか」
「苦手なことを避けていなかったか」
「間違えた原因まで考えたか」
と少しずつ確認していきましょう。
成績が上がらない原因④ やるべき勉強より、やりたい勉強をしている
受験勉強では、
自分がやりたい勉強と、今の自分に必要な勉強が一致しない
ことがあります。
例えば、
- 英単語が不足しているのに長文問題ばかり解く
- 数学の基礎が不安定なのに難問ばかり挑戦する
- 苦手科目を避けて得意科目ばかり勉強する
- 基礎が固まっていないのに過去問を何年分も解く
- 新しい参考書を次々と増やす
といったケースです。
こうした勉強は、「受験勉強をしている感覚」を得やすいものでもあります。
難しい問題に挑戦すると達成感がありますし、得意科目なら勉強も進みます。
過去問を解けば、本番に近い勉強をしている気分にもなります。
ただ、成績を伸ばすために必要なのは、気持ちよく勉強することではなく、今の自分の課題を解決することです。
優先順位は「既習範囲で何ができていないか」から考える
模試の点数を見るときは、単純に
「一番点数が低かった科目・単元をやる」
と決めないようにしましょう。
まず確認したいのは、その範囲をすでに勉強したのかどうかです。
例えば、まだ学習していない数学や理科の単元で点が取れていないのであれば、現時点では大きな問題ではないこともあります。
今後の学習計画の中で身につければいいからです。
一方で、
- すでに一通り学習した英文法で何度も失点する
- 既習の数学の典型問題が解けない
- 覚えたはずの英単語が問題になると出てこない
のであれば、そこは優先的に見直す必要があります。
勉強したはずのことが、実際の問題で使えていないからです。
そのうえで、
- 志望校でどれくらい重要な範囲なのか
- 配点や出題頻度は高いか
- 残された時間の中で改善できそうか
も考えて優先順位を決めます。
未習範囲の失点と、既習範囲の失点を同じように扱わない。
これは模試を分析するときに、とても大切な視点です。
成績が上がらない原因⑤ 模試や過去問の失敗を分析できていない
模試や過去問を解いたあと、点数や偏差値、判定だけを見て終わっていないでしょうか。
「今回の英語は悪かった」
「数学でケアレスミスが多かった」
だけでは、次の勉強にはつながりません。
「なぜ取れなかったか」を分解する
まず先ほどの通り、
その問題が既習範囲だったのか、未習範囲だったのか
を確認します。
未習範囲なら、今後の学習計画に沿って取り組めばいい場合があります。
問題なのは、すでに勉強した範囲なのに得点できなかった場合です。
そこからさらに原因を分解します。
例えば英語なら、
- 単語を覚えたはずなのに出てこなかった
- 文法知識が曖昧だった
- 英文の構造を正確に取れなかった
- 読むスピードが遅かった
- 時間配分を失敗した
- 設問の根拠を間違えた
などが考えられます。
数学でも、
- 公式を覚えていなかった
- 典型的な解法が思いつかなかった
- 方針は合っていたが計算で間違えた
- 問題文の条件を読み落とした
- 時間が足りなかった
では、必要な対策がすべて違います。
同じ10点の失点でも、理由によって次にやるべきことは変わります。
「ケアレスミス」で終わらせない
特に注意したいのが、
「ケアレスミスだった」
で処理することです。
本当に一時的なミスである場合もあります。
しかし、毎回同じようなミスをするのであれば、それは単なる不注意とは限りません。
例えば、
途中式を書かなさすぎる。
見直しの方法が決まっていない。
時間不足で焦っている。
計算過程が整理されていない。
といった原因が隠れている可能性があります。
「なぜ間違えたのか」を一段深く考える。
これができれば、模試や過去問は単なる成績確認ではなく、次に何を勉強するかを決める材料になります。
模試については、解答を見る前の解き直しから、既習・未習の切り分け、失点原因の振り返りまで、浪人生の模試の使い方で具体的な手順を整理しています。
成績が上がらない原因⑥ 計画を立てっぱなしにしている
受験勉強では計画が重要です。
ただ、計画は最初に立てたものを守り続ければいいわけではありません。
実際に勉強してみれば、
思ったより時間がかかった。
予定より早く終わった。
想像以上に基礎が抜けていた。
教材の難易度が合っていなかった。
といったズレが出てきます。
そのズレを確認しながら修正していく必要があります。
そもそも1年間をどんな流れで組み立て、どのタイミングで年間計画を見直すのかは、浪人生の1年間の勉強計画で詳しく整理しています。
大枠は週単位で考える
勉強計画は、まず一週間単位で大枠を決めると管理しやすくなります。
例えば、
「今週は英単語をここまで」
「数学はこの単元まで」
「英語長文を3題」
という形です。
一日ごとの予定を最初から細かく決めすぎると、一度予定が崩れただけで、その後すべてがズレてしまうことがあります。
まずは一週間で達成したいことを決め、その中で毎日の勉強を組んでいきましょう。
細かなズレは毎日確認する
一方で、振り返りを一週間に一度しかしないのもおすすめできません。
一日の最後には、
- 今日やる予定だったことは終わったか
- 想定より時間がかかったものは何か
- なぜ時間がかかったのか
- 理解できなかったところはどこか
- 明日は何を微調整するか
を確認します。
大きな計画は週単位。
細かな修正は日単位。
この二つを組み合わせるイメージです。
一週間の振り返りを、翌週の計画に反映する
理想的なのは、
週単位で大枠を決める
→毎日進捗とズレを確認する
→一週間分をまとめて振り返る
→翌週の計画に反映する
という流れです。
毎日の振り返りでは、小さなズレを修正する。
週ごとの振り返りでは、勉強全体の方向を見直す。
このサイクルを回せるようになると、最初に立てた計画と実際の学習状況が大きく離れにくくなります。
こうした計画・確認・修正を自分だけで続けるのが難しい場合は、学習管理を外部に頼る方法もあります。浪人生に学習管理は必要?向いている人と塾選びのポイントでは、自分で管理できる人との違いや、学習管理サービスを見るときのポイントを整理しています。
「うまくいかないから変える」とは限らない
ここでも、何でも変更すればいいわけではありません。
英単語や基礎問題の反復、読解トレーニングなどは、一定期間続けなければ効果が見えないことがあります。
数日取り組んで、
「結果が出ないからやめる」
を繰り返していては、何も定着しません。
だから、
「結果が出ないから変える」のではなく、「なぜ結果が出ていないのかを考えてから変える」
ことが重要です。
やり方に問題があるなら修正する。
方向が正しいのであれば、すぐに結果が出なくても続ける。
その判断まで含めて、計画の見直しです。
特に、夏まで取り組んできた勉強を秋以降どう修正するか迷っている場合は、浪人生の秋からの勉強法で、何を変え、何を続けるべきかを具体的に整理しています。
見直したあとも成績が上がらないなら「数字以外の変化」も見る
ここまで挙げた原因を確認し、実際に勉強のやり方を見直したとします。
それでも、すぐに模試の偏差値や判定が変わるとは限りません。
ここからは、
見直したあとに何を見ればいいのか
を考えてみましょう。
「伸びていない」のか「まだ数字に出ていない」のか
例えば英語なら、
単語を覚える。
文法や英文構造を理解する。
正確に読めるようになる。
読む速度が上がる。
時間内に問題を解けるようになる。
こうした段階を経て、ようやく模試の点数として成果が表れることがあります。
だから、偏差値や判定だけでなく、
- 同程度の長文を読む時間が短くなった
- 単語テストの正答率が上がった
- 数学で自力で解ける問題が増えた
- 過去問の特定の大問で得点できるようになった
- 以前より時間内に解き終わる問題が増えた
といった変化も確認してください。
できれば感覚だけではなく、同じ基準で記録して比較すると変化が分かりやすくなります。
「いつか伸びるはず」と根拠なく待ち続けない
ただし、
「今は数字に出ていないだけ」
という言葉を、何か月も同じ勉強を続ける言い訳にはしないようにしましょう。
以前できなかったことができるようになっているのであれば、成果が数字として現れるまで少し待つ意味があります。
一方で、
勉強時間は増えているのに、できること自体が増えていない。
既習範囲で同じ間違いを繰り返している。
模試や過去問の失点原因も変わっていない。
という状態であれば、やり方をもう一度見直す必要があります。
偏差値が動いたかどうかだけではなく、学習の中身が変わっているかを見る。
この視点を持っておきましょう。
自分だけで原因を見つけられないなら、第三者に見てもらう
ここまで挙げたような視点で振り返っても、
「結局、何が原因なのか分からない」
ということもあります。
自分の勉強を自分で分析するのは、意外と難しいものです。
自分では勉強時間が足りないと思っていたけれど、実際には勉強方法に問題があった。
参考書が悪いと思っていたけれど、復習方法に原因があった。
基礎はできていると思っていたけれど、既習範囲に大きな穴が残っていた。
自分では説明できているつもりだったけれど、実際には理解が曖昧だった。
こうしたズレは、自分一人では気づきにくいことがあります。
第三者に見てもらう意味は、単に「分からない問題の答えを教えてもらうこと」だけではありません。
自分にとって当たり前になりすぎている学習の癖や、自己評価と実際の状態のズレを指摘してもらうことにも価値があります。
自分で、
- 現在地を把握する
- 課題を見つける
- 優先順位を決める
- 計画を立てる
- 毎日・毎週修正する
ところまでできるのであれば、必ずしも塾や予備校が必要とは限りません。
自分で学習を組み立てられるのか、第三者のサポートを使った方がいいのか迷っている場合は、「宅浪と塾・予備校の判断基準」から考えてみてください。
一方で、
「何が原因なのか分からない状態が長く続いている」
「勉強しているけれど、このやり方でいいのか判断できない」
という場合には、先生や塾・予備校など第三者に見てもらうことも一つの方法です。
その場合も、
「授業をたくさん受けられるか」
だけでなく、
自分の学習過程まで見て、必要なフィードバックをもらえる環境か
という視点で考えてみるとよいでしょう。
集団授業・個別指導・学習管理型・オンラインで、どこまで学習過程を見てもらえるかは異なります。指導形式ごとの違いは、「浪人生に合う塾・予備校のタイプ比較」で詳しく整理しています。
必要なのが授業の追加ではなく、学習計画の修正や進捗・理解度の確認だと分かった場合は、浪人生向け学習管理型塾の比較で、それぞれのサービスがどの工程を、どのように支援しているか確認してみてください。
大切なのは、塾に通うことそのものではありません。
自分では見つけにくい問題を見つけ、必要な修正ができる環境を作ることです。
実際に塾・予備校を探す場合は、知名度や合格実績だけでなく、「自分の課題を改善できる環境か」という視点で比較してみてください。詳しい確認ポイントは、「浪人生の塾・予備校の選び方」でまとめています。
まとめ|浪人は「もう一年同じことをする期間」ではない
浪人して成績を上げることは、決して簡単ではありません。
すでにある程度勉強してきた地点から、さらに学力を上積みしようとしている以上、思ったように数字が伸びない時期もあります。
だからこそ、
「こんなに頑張っているのに成績が上がらない」
と感じたときには、単純に勉強時間を増やす前に、一度自分の学習を見直してみてください。
勉強量は足りているか。
「分かった」で終わっていないか。
現役時代からの学習の癖に気づけているか。
今やるべき勉強を優先できているか。
既習範囲の失点をきちんと分析できているか。
計画を日単位・週単位で見直しているか。
そして、変える必要があるなら変える。
一方で、正しい方向に進んでいるのであれば、すぐに結果が出なくても続ける。
変わることと、何でも変えることは違います。
浪人は、ただ受験勉強をもう一年続ける期間ではありません。
現役時代の自分を振り返り、必要なところを変えながら、合格までの道筋をもう一度組み直していく期間です。
結果を変えたいのであれば、
「今の自分は何を変えるべきなのか」
そして、
「逆に、何は続けるべきなのか」
その両方を考えてみてください。
この記事を書いた人
大学受験指導歴 約20年。集団授業・少人数指導・個別指導・学習管理・自習指導・オンラインなど、さまざまな形式で高校生・浪人生の受験指導に携わってきました。
「誰にでも同じ正解があるわけではない」という考えのもと、現場での経験と公式情報を分けながら、受験生が自分に合う選択を考えるための記事を執筆しています。
→ 受験の羅針盤の運営方針・編集方針を見る
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成績が伸びない原因が勉強量や時間の使い方にありそうなら、まず浪人生の勉強時間と1日の組み立て方を確認してみてください。
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今の学習環境が合っているか考えたい人へ
一人で勉強を続けるべきか、塾・予備校などのサポートを利用するべきか迷っている場合は、現役時代にうまくいかなかった原因から考えてみましょう。
→ 宅浪と塾・予備校のどちらが合うか考える
塾・予備校を見直したい人へ
サポートが必要だと感じたら、知名度や合格実績だけではなく、自分に必要な環境があるかという視点で選ぶことが大切です。
→ 浪人生の塾・予備校の選び方を見る