【浪人生向け】予備校・塾はどのタイプが合う?集団・個別・学習管理・オンラインを比較

開いた本と羅針盤、4枚の淡い青のカードを背景に「予備校・塾はどのタイプが合う?集団・個別・学習管理・オンラインを比較」と書かれたアイキャッチ画像 塾・予備校選び

浪人生向けの塾・予備校を探していると、

「集団授業と個別指導ならどっちがいい?」

「学習管理型って普通の塾と何が違う?」

「オンラインでも大丈夫?」

と迷うことがあると思います。

ただ、最初から

「自分は個別がいい」
「集団授業の方が安心」

とタイプを決めてしまうと、本当に必要なサポートとズレることがあります。

たとえば、授業についていけないことに困っている人と、勉強する内容は分かっているけれど計画を続けられない人では、必要なサポートが違います。

「どのタイプがいいか」を先に決めるのではなく、まず「自分一人では何が難しいのか」を考える。

そのうえで、それを補える指導形式を探す。

また、「集団・個別・学習管理・オンライン」は、厳密にはすべて同じ軸の分類ではありません。

分け方主なタイプ
授業の人数・進め方大人数集団・少人数集団・1対1・1対2〜3
学習全体への関わり方学習管理型
指導を受ける方法対面・オンライン

たとえばオンラインでも、1対1指導はできますし、学習管理を受けることもできます。

この記事では、それぞれを分けて特徴を整理したうえで、最後に「自分に足りないものから、どの形式を候補にすればいいか」を考えていきます。

特に、大手予備校の集団授業と個別指導のどちらが合うのか迷っている場合は、浪人生は大手予備校と個別指導どっち?向いている人と違いを比較で、学習ペース・柔軟性・情報量・費用などを詳しく比較しています。

集団授業は「大人数」と「少人数」でかなり違う

一口に集団授業といっても、40人近い生徒が一緒に授業を受ける形式と、10人前後の少人数授業ではかなり性質が違います。

「集団授業だからこう」とまとめず、分けて考えた方が分かりやすいです。

大人数集団は、体系的な授業を同じペースで進めやすい

大手予備校などでよく見られるのが、多くの生徒が同じ授業を受ける形式です。

大人数集団には、

  • カリキュラムが体系化されている
  • 教材や入試情報が蓄積されている
  • 年間を通した進度が決められている
  • 周囲の受験生から刺激を受けやすい

といった特徴があります。

一方で、授業そのものは基本的に全体へ向けて進みます。

ある生徒だけ理解できていないからといって、毎回その生徒に合わせて授業全体を止めるのは難しいでしょう。

そのため、

授業を受ける。

復習する。

問題を解く。

分からないところを別の方法で解決する。

といった授業後の勉強は、自分で進める部分が大きくなります。

大人数だから指導が雑、ということではありません。

ただ、授業そのものが良くても、その内容を自分の力に変えるための自習は別に必要です。

少人数集団は、生徒の反応を見ながら授業を進めやすい

少人数集団では、講師が生徒一人ひとりの反応を見ながら授業を進めやすくなります。

人数に明確な基準があるわけではありませんが、10人前後までは一つの目安として考えやすいと思います。

少人数であれば、

「ここまでは大丈夫?」

と確認したり、

生徒の表情を見て説明を変えたり、

その場で質問したり、

講師と生徒のやり取りが生まれたりしやすくなります。

一方で、少人数授業だから学習計画や自習まで管理してもらえるわけではありません。

授業はかなり丁寧でも、

「授業がない時間に何をやるか」

「計画が遅れたときにどうするか」

は本人に任されている塾もあります。

少人数という人数だけでなく、授業外のサポートがどうなっているかは別に確認した方がいいでしょう。

個別指導は「1対1」と「1対2〜3」を分けて考える

個別指導も、すべて同じではありません。

特に、

1対1と1対2〜3では、授業中の時間の使い方がかなり違います。

1対1は「その時間を何に使うか」で価値が変わる

1対1個別指導の大きな特徴は、その時間を一人の生徒だけに使えることです。

ただし、

1対1だから自動的に手厚い指導になるわけではありません。

同じ90分でも、

  • 分からない問題を解説する
  • 苦手分野を教え直す
  • 過去問を添削する
  • 模試の結果から弱点を分析する
  • 勉強方法を修正する
  • 今後の学習計画を作る

など、何をするかによって内容は大きく変わります。

たとえば、自分で教材を進められる生徒に対して、毎回90分ほとんど講義だけをする必要があるとは限りません。

逆に、一人では理解しづらい単元があるなら、そこを時間をかけて説明してもらう意味があります。

1対1指導を見るときは、

「完全マンツーマンか」だけでなく、「そのマンツーマンの時間を何に使うのか」

まで確認した方がいいと思います。

1対2〜3は、演習しながら必要なときに指導を受ける形も多い

1人の先生が2〜3人を見る個別指導では、

先生が一人の生徒を見ている間に、もう一人は問題を解く。

解き終わったら先生が確認する。

分からないところを説明してもらい、また自分で演習する。

という形で進むことがあります。

つまり、

先生がずっと横について説明する1対1とは、授業の使い方そのものが違います。

自分で問題を解く時間が授業内に入りやすいので、

「基本は自分で進められるけれど、途中で分からなくなる」

という勉強とは相性がいい使い方もできます。

もちろん実際の進め方は塾によって違うので、

「1対2の場合、授業中は実際にどのような流れで指導しますか?」

と聞いてみるとイメージしやすいです。

講師の雇用形態より、指導の仕組みを見る

個別指導を選ぶとき、

「正社員講師だから安心」

「大学生アルバイトだと質が心配」

と考えることもあると思います。

ただ、雇用形態だけで指導力を判断するのは難しいです。

大学生でも非常に教えるのが上手い人はいますし、正社員であれば誰でも高い指導力を持っているわけでもありません。

それより確認したいのは、

  • どのような基準で講師を採用しているか
  • 授業前に研修があるか
  • 指導内容を確認する仕組みがあるか
  • 合わなかった場合に担当を変更できるか
  • 担当者が変わったときに情報が引き継がれるか

といった運用です。

特にアルバイト講師を多く採用している塾なら、

「この人なら授業を任せてもいい」と判断する基準があるか

は見ておきたいところです。

大学卒業や就職などで担当者が変わる可能性もあるため、引き継ぎの仕組みまで確認できると安心です。

学習管理型は「どこまで見てもらえるか」でかなり違う

近年は、

「授業をたくさん受ける」

よりも、

「参考書などを使って自習を進め、その計画を管理してもらう」

タイプの塾も増えています。

ただ、「学習管理」と書かれていても、実際にやっていることにはかなり差があります。

ここでは、

学習計画・自習の指示・自習指導

を分けて考えると分かりやすいです。

サポート内容
学習計画何を、いつまでに進めるか決める
自習の指示教材の使い方や復習方法などを伝える
自習指導実際の勉強過程を見て、やり方のズレを見つけて修正する

そもそも自分に学習管理が必要なのか、また良い学習管理ではどこまで見てもらうべきなのかは、浪人生に学習管理は必要?向いている人と塾選びのポイントで詳しく整理しています。

「何をやるか」を決めることと、「どうやって勉強しているか」を見ることは別

たとえば、

「数学の問題集を毎日10題進める」

という計画があったとします。

毎日10題進んでいる。

確認テストにも合格している。

一見すると、順調に見えるかもしれません。

でも実際には、

問題を少し考えただけですぐ解答を見る。

解説を読んで「分かった」と思ったら次へ進む。

間違えた問題を後日解き直していない。

という勉強をしている可能性もあります。

この場合、

計画通り進んでいることと、正しい方法で勉強できていることは別です。

自習指導まで行うのであれば、

「どうやってその問題を解いた?」

「解説を見たあと、本を閉じてもう一度解いた?」

「なぜこの解法を使うのか説明できる?」

といったところまで見ます。

「分かった」と「自力でできる」の違いや、自分の説明を録音して理解度を確認する方法については、「浪人生の成績が上がらない原因と見直し方」で詳しく扱っています。

そして、勉強方法がずれていれば修正する。

この部分まで見てもらえるなら、かなり手厚いサポートです。

確認テストだけでは、勉強過程までは分からない

学習管理型の塾では、確認テストを使うことがあります。

確認テスト自体は、

「覚えたか」「解けるようになったか」を確認する

うえで有効です。

ただし、テスト結果だけでは、

そこに至るまでの勉強方法が適切だったか

までは分からないことがあります。

たとえば一度テストには合格していても、

少し時間が経つと忘れてしまう。

似た問題になると解けない。

説明を求めるとうまく言葉にできない。

ということもあります。

こうした場合は、

「勉強量が足りない」

だけではなく、

普段の覚え方や復習方法、問題への取り組み方にズレがある

可能性も考えられます。

学習管理型を検討するなら、

「計画通り進んでいるかだけでなく、実際の勉強方法まで確認しますか?」

と聞いてみると、その塾がどこまで学習に関わるのか分かりやすいです。

浪人生の1日の勉強量やスケジュール自体で迷っている場合は、浪人生の勉強時間と1日のスケジュールの考え方も参考にしてください。

オンラインは「指導形式」ではなく「受け方」

オンライン指導というと、

「オンライン塾」という一つのタイプのように見えます。

ただ、実際には、

  • オンラインの1対1指導
  • オンラインの集団授業
  • オンラインの学習管理

などがあります。

そのため、オンラインは、

集団・個別・学習管理と並ぶ別の指導形式というより、それらの指導を受ける方法

と考えた方が分かりやすいです。

オンラインは、住んでいる場所に左右されにくい

オンラインの大きなメリットは、通える範囲に選択肢を限定されにくいことです。

近くに大学受験向けの塾が少ない。

自分に合う指導形式が近所にない。

志望校に詳しい先生が近くにいない。

といった場合でも、地域を越えて探せます。

通塾時間がなくなることも大きなメリットです。

往復1時間かかっていたなら、その時間を勉強や休息に使えます。

一方で、通塾そのものが生活リズムを作っていた人なら、

「家から出なくていい」

ことが必ずしもメリットだけになるわけではありません。

オンラインでは対面より拾える情報が限られる

対面指導では、話している内容以外にも自然に入ってくる情報があります。

たとえば授業中なら、

  • 表情
  • 声のトーン
  • 返事までの間
  • 手が止まっている時間
  • なんとなく理解できていなさそうな様子

などです。

さらに、普段から同じ場所に通っていれば、

  • 最近来る時間が遅い
  • 自習時間が減っている
  • 休憩が長くなっている
  • いつもより元気がない

といった変化に、面談をしていなくても気づくことがあります。

オンラインでは、こうした対面なら自然に入ってくる「言葉以外の情報」が少なくなりやすいです。

だからオンラインが悪い、という話ではありません。

重要なのは、その情報の少なさが自分にとって問題になるかです。

オンラインの弱点をどう補っているかを見る

オンラインサービスの中には、

  • 学習記録を毎日共有する
  • チャットで進捗を確認する
  • 定期的に面談する
  • 小テストで理解度を見る
  • 保護者とも情報共有する

など、見えにくい部分を補う仕組みを用意しているところもあります。

たとえばオンラインでは、

「今週は予定通り勉強できませんでした」

と本人が伝えなければ、支援する側が気づきにくい場合があります。

だから説明会では、

「予定通り勉強できなかった週は、どのように把握して、どう対応しますか?」

と聞いてみるのもいいでしょう。

面談が何回あるかだけでなく、

面談と面談の間に起きた変化をどう把握しているか

を見ると、オンラインでどこまで支えてもらえるのか判断しやすくなります。

オンライン塾が実際にどんな浪人生に向いているのか、自習環境や学習管理、孤独との相性まで含めて考えたい場合は、浪人生にオンライン塾はあり?向いている人・向かない人と選び方で詳しく整理しています。

すでにオンラインを候補にしていて、具体的な塾・サービスの違いを見たい場合は、浪人生向けオンライン塾を比較|授業・学習管理・質問対応から選ぶで、オンライン個別指導・学習管理・自学自習管理まで含めて比較しています。

自分一人では難しいことから候補を絞る

ここまで、それぞれの形式がどういう仕組みなのかを見てきました。

では実際に、自分にはどれが合うのでしょうか。

そのときは、

「どの塾のタイプがいいか」ではなく、「自分一人では何が難しいか」

から逆算すると整理しやすくなります。

自分一人では難しいこと検討しやすい形式
解説を聞かないと理解しにくい少人数集団・1対1
何を勉強すればいいか決められない学習管理型・1対1
計画を立てても続かない学習管理型
勉強方法そのものが合っているか不安自習指導まで行う塾
基本は自分で進められ、分からないところだけ聞きたい1対2〜3・質問環境のある塾
授業後の復習・演習まで自分で進められる大人数集団
近くに自分に合う塾がないオンライン

もちろん、この表だけで機械的に決める必要はありません。

たとえば、

「説明も必要だし、計画管理も必要」

という人もいます。

その場合は、少人数授業と学習管理の両方がある塾を探すこともできます。

塾そのものを比較するときのポイントについては、浪人生の塾・予備校の選び方で詳しく整理しています。

選ぶ基準が整理できていて、具体的な予備校・塾を3〜5校まで絞りたい場合は、浪人生におすすめの予備校・塾|必要な支援から候補を絞るで、支援内容ごとの代表的な選択肢を整理しています。

また、一般に講師一人あたりの生徒数が少なくなるほど費用は高くなりやすいですが、実際の料金体系は塾によってかなり違います。

費用について比較したい場合は、浪人生の予備校・塾費用と追加料金の注意点も参考にしてください。

一つの形式だけに決めなくてもいい

塾・予備校を選ぶとき、

全部の科目を同じ形式で勉強しなければいけない

と考える必要もありません。

たとえば、

  • 英語・国語は大人数集団で受けて、数学だけ1対1にする
  • 基本は自分で勉強して、全体の計画だけ学習管理型で見てもらう
  • 学習管理を受けながら、苦手科目だけ個別指導を追加する
  • オンラインで学習管理を受け、自習は近所の図書館や自習室を使う
  • 大手予備校の授業を利用しながら、質問できる環境を別に用意する

といった組み合わせもできます。

学習管理型を組み合わせる場合も、計画・日々の進捗管理・質問対応・科目指導・生活管理のうち、どこまでサポートしてほしいかによって選ぶサービスは変わります。

具体的な違いを比べたい場合は、浪人生向け学習管理型塾を比較|毎日管理・計画・質問・科目指導で選ぶで整理しています。

必要なものが科目によって違うなら、使うサポートも変えて構いません。

一人でできる部分まで、無理に誰かに管理してもらう必要はありません。

逆に、一人では難しい部分だけ外部の力を借りることもできます。

すべてを一つの塾でまかなう必要はありません。

大切なのは、自分に必要な機能が、必要な形でそろっていることです。

まだ「宅浪と塾・予備校のどちらを中心にするか」で迷っている場合は、宅浪と塾・予備校の判断基準から考えてみてください。

一方で、すでに塾・予備校に通っていて「今の環境が自分に合っていないかもしれない」と感じている場合は、予備校・塾が合わないと感じたときの判断基準で、環境を変える前に確認したいことを整理しています。

まとめ|塾のタイプより、自分に足りないサポートから考える

浪人生向けの塾・予備校には、

大人数集団。

少人数集団。

1対1個別。

1対2〜3の個別。

学習管理型。

オンライン。

と、さまざまな形があります。

ただ、それぞれは単純に優劣をつけられるものではありません。

授業の説明が必要なのか。

質問できる場所が必要なのか。

計画を作ってほしいのか。

計画を続けるサポートが必要なのか。

普段の勉強方法まで見てほしいのか。

まずはそこを整理してみてください。

そのうえで、自分に必要な機能を持った環境を探す。

必要なら、複数の形式を組み合わせても構いません。

塾のタイプを先に決めるのではなく、自分に足りないサポートを先に考える。

その順番で考えた方が、自分に合う塾・予備校を選びやすくなると思います。

この記事を書いた人

大学受験指導歴 約20年。集団授業・少人数指導・個別指導・学習管理・自習指導・オンラインなど、さまざまな形式で高校生・浪人生の受験指導に携わってきました。

「誰にでも同じ正解があるわけではない」という考えのもと、現場での経験と公式情報を分けながら、受験生が自分に合う選択を考えるための記事を執筆しています。

→ 受験の羅針盤の運営方針・編集方針を見る

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